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製作後記


この度は、シェアソフト第二弾『夜想曲』をお買い上げいただき有り難うございました。

この作品も、いつもの通り、ある曲との出会いから生まれました。
一度聴いただけで惚れ込み、ラルクとカイルを戦わせるシーンを作りたい!と思いました。
今回の物語は、赤い塔の中で戦うあの二人を出すためだけに作ったものと言っても過言ではないっす。
ああ、でももう一つ。
これまた出会えた曲から、歌を使った物語を書いてみたかった。
月明かりを浴びながら歌う、白い女を出したかった。
あの曲を聴いていると、白以外の色が全く浮かばなくて、歌い手も真っ白になりました。
(うちのサイトのバナーにもなっているキャラ(ヴァージニティ)と似てるけど、特に意識はしてないです)
月明かりの中で歌うのは夜の歌…夜想曲。
「夜想曲」と言うとピアノ曲が有名だし、そっちのイメージを思い浮かべてたので違和感があると言う方もいらっしゃいましたが、私はあの曲で「夜の歌」とイメージしたのでそのままタイトルにしました。
夜を想う曲として。
静かだけどゆるやかに壮大な感じに膨らんでいく曲調がとても好きです。
本物の「ノクターン」も使わせていただいてますけど。

この二つのシチュエーションを思いつき、組み合わせて行く内に、前作はラルクの過去だったから今回はカイルのエピソードを入れちゃえって事で物語が出来上がりました。
カイルのエピソードについては、昔、小説で出していたもののあまりに稚拙だったので封印してしまいましたが、このエピソードは出しておきたいなと常々思っていたのでちょうど良かったな。
『NightMare』にもちょっと出してるしね。
今考えるとカイルにカレンって、何で似たような名前にしたんだろう。我ながら適当すぎる。
カイルの母親もそろそろ本編に名前と顔を出して登場させたいと思ってますのでお楽しみに。

『夜想曲』と言うタイトルはよく使われているものだからちょっと考えたけど、何も浮かばなかったのでそのまんま。
そいやコナミの『悪魔城ドラキュラ〜月下の夜想曲〜』やった事ないのよね。
発売当時ゲーム雑誌で見た絵にときめいたけどアクションが激ムズと聞いて手が出ません…。


さて、キャラについて。

ナーダシュディ公は、敵キャラだけど最後の方に作ったキャラ。
カイルが招かれる城の主ってだけで、設定は話の流れで徐々に固めて言った感じ。
「白い女」の関係は妹とか村娘を吸血鬼に仕立て上げたとか色々迷ったっけ。
もう少し彼の心情を出せるシーンを作れば良かったなぁと反省。
ナーダシュディの名は、実在した吸血鬼として有名なエリザベート=バートリーの夫、ナダスディ公より。
彼はハンガリーの黒い英雄と謳われた武人の誉れ高い人物だったので、吸血鬼では無いんですけど。

リシェールは、歌を歌うキャラと言うだけで、詳しい身分はシュテファンと同じく後付け。
白い姿と言うイメージは固まっていたので、どうして白いのかって理由付けに困った困った。
ラルクに心奪われたからって、無理矢理過ぎ。
でも『BotheRhapsody』のヴァージニアが情熱的な赤のイメージなので、恋敵としても対照的でいいかな。
ってリシェールは結婚してますが。

カイルは今回シリアスでしたー。
ケイに押し倒されたり鼠に同情されたりと、何とかシリアス一辺倒にはならない様にしたんですけれど。
ラルクと戦うシーンと、彼が血塗れになるシーンは出したかったので、シチュエーションに悩みました。
普段あんなに馴れ合ってる兄弟なので、まともな状況じゃ無理だなぁって事で、歌に万能性を持たせちまいました。
魅了するわ幻覚は見せるわとんでもない歌ですな。
で、そのとんでもない歌を作れるのはとんでもないキャラって事でラルクに押しつけたんですが。
長髪カイルの姿がカイル好きな人に喜ばれたなぁ。
彼は初恋とも言える淡い想いを抱いた少女に牙を向けました。
愛する相手には決して渇きを向けなかったラルクとこの辺も対照的な立場にしてあります。
TrueENDの、カイルの屋敷で会話するシーンはコマンド入れようとしたんだけど、面倒くさくなってもう一気に終わらせてしまえって事で会話するだけにしてしまった。
今思えばやっぱりコマンド使わせて『Rhapsody of FEAR』みたいにもうちょっと余韻持たせるべきだったかな。
しかし今回はラルクの傍にいたからっつー理不尽な理由で過去まで穿り返されて一番可哀想だ(いつもか)。
最後のオチもいつもの通りお仕置きモードで。

ケイは、血塗れのカイルを目撃するシーンのために出すことは決めてたんだけど、城の中での扱いにちょっと悩みました。
どうやってカイルと離すかなー、一人の時はどうやって動かそうか?って。
エイミーと絡ませられて何とか。
エイミーを殺して欲しくなかったと言うご感想を頂きましたが、人間嫌いだったケイの心を揺らす役目だったので…。
書庫の爺さんと共に、人間側の心情描写として出しました。
そういえば、うちのHPに「拷問 女」で画像検索して来る人が時々いて、その画像が人物紹介のミアの画像…(汗
うちは健全なんで、これ以上はやりませんよ。


ラルクは…またしても災いの元の役割になってしまいましたw
彼の登場は礼拝堂でカイルに振り返るシーンからと言うイメージが始めに固まってました。
悪役っぽくしたいなぁと。何せ後でカイルを血祭りにするんだからw
礼拝堂で歌う姿は描いてて楽しかった覚えがほんのりと。
そのシーンが評判良くて二度嬉しい。
ラルクの設定ですが、彼は貴族の身分を一応棄ててはいるけれど、貴族との交流が全く無いと言うわけでもありません。
彼もむかーーーーしの初期設定では長髪のまま旅してたんだよなぁ、そういえば。


お約束の番外劇場は「夜の王」が真っ先に思いついて、ユーザーさんからも「こんな感じだって思ってた!w」と笑って貰えて幸せ。
自分で突っこめるほど不自然なシーンだもんなぁ…。
台詞だけは格好良くしているから余計だめ。
あの絵も描いてて楽しかったー。


オープニングムービーは、音楽と映像を同期させたくて、吉里吉里だとマシンスペックでズレが生じるためFlash使用。
この頃はFlashを学ぼうと必死だったんだよなぁ。
今じゃもうあれほどの熱意は無いし、Flash自体も廃れてきてるもんなぁ。てかソフトの使い方すら忘れてるし…(汗
それにしても我ながら泣けてくるほど映像センスねーなー…。


背景とアイテム画には鹿乃ふるふる氏にとてもお世話になりました。
細かい注文を付け、何度もリテイクをお願いしてしまいましたが快く引き受けて下さったことに感謝します。
しかし、制作当時にふるふる氏と盛り上がってた話が拷問具についてってのはどうかと(汗
楽曲もその他素材や吉里吉里も、全てそうですが私一人では作り上げる事の出来なかったこの作品に力を貸して下さったクリエイターの皆様、本当にありがとうございました。

『CriminalMemory』もそうだけど、この作品を企画した当時はまだまだナローバンド全盛で大容量のゲームは敬遠されていた時代だったのでCD-ROMで出しましたが、今ならフリーで出せたよなぁ。
かと言って、購入して下さった方々のためにも今後フリーで配布することはありませんが。
シェアだと使わせていただける曲にも多大な制限があるのでフリーの方が制作は楽。
別に儲けようとしてシェアにしたわけじゃないし、これが製品版としては最後の作品です。

でもお金を頂くわけですから、シナリオのボリュームやCGの塗りなど、当時の私の全力をかけて頑張りました。
他の作品も並行したりして完成まで3年近くもかかってしまいましたが、その長い間諦めず完成を待っていて下さった方、暖かいお言葉をかけて下さった方、お陰で作品を作り上げることが出来ました。
最近制作スピードは落ちていますが、吸血鬼達の旅はまだ続きます。


ここまでお付き合い下さりありがとうございました。
また他の作品でもお会いできれば嬉しいです。
それでは。



2008/9/28  藍澤 風樹